ユース出身FW
16日(土)から長い長いJ2の、リーグ戦の最終ステージが始まった。
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■訪れた”瞬間”
ゲーム内容や結果(や順位)のことは別にしますが。
8月16日、レベルファイブスタジアム。クラブチームを応援あと押しするサポーターにとって、実に夢のような瞬間が訪れたのです。
それは、地方の中小クラブにとって歴史的な日といっても良いかもしれません。
後半29分。往年の輝きはまだ取り戻せずにいるがしかしポストプレーに奮闘するFW黒部光昭に代わり、このゲームからトップチームのベンチに入った大山恭平が登場。
ホームスタジアムのピッチの上で、2トップにアビスパユースで育くまれた二人。田中佑昌と大山恭平が並び立つ。
その時。今季、長く落胆と焦燥の日々を続けてきたサポーターにとって血沸き胸踊る至福の瞬間が訪れた、と表現してもいいでしょう。
キョーヘイ(大山)は1989年生まれの19歳。小倉南FCジュニアユースからアビスパユースを経て今年トップチームに昇格。ガタイの強さと速さで世代別の代表候補にも。今月開催のSBSカップ国際ユース大会(静岡スタジアムほか)にも追加召集された。
ユースケ(田中)は86年生まれの22歳。八女FCジュニアユースからアビスパユースを経。トップチームのどの監督からも目を付けられ次第に経験値を上げながらサポーターの期待を背負い続ける選手。世代別の代表候補にも選ばれ、その瞬間速度は別次元。速さだけならリーグトップ。
世界のクラブチームが目指しているもの。それは、生え抜き選手が最前線に立ちチームを勝利へと導き続けること。
しかしこれほど難題で困難な事業はなく。どのチームも「補強」といえば真っ先にFW。
ユースケとキョーヘイ。
チームのエンブレムを大切にしてきた二人がいつか数年のうちに経験値を上げ成長し、ピッチに並び立ち続ける日が来ることを。
熊本戦。課題の守備は次第に改善されてきてるもののミスの多かったこのゲーム。中に切れ込みながら同点ゴールを枠に突き刺したのはその田中佑昌でした。