歌いやまない応援歌

昨日(13日)の朝の出来事。

仕事先へ移動中の携帯に着信が鳴った。車を路肩に寄せ、発信。
すると自分と同じいい歳をした男が電話の奥で泣いていた。

感極まって言葉が出ない。

一人のベテラン選手のサッカー人生の選択。そのことを報じるメディア。
朝、新聞を広げながら携帯片手に涙する友人。

こみ上げる想い。


最終戦のスタジアム。

途中出場選手のチーム最後のプレー。

拍手とエール。

歌いやまない応援歌。

ピッチ上には動き回るボールを中心にして22人の選手と主審がいた。
しかし最後の10分間はたった一人の選手のためにあった。

延々と続く、彼自身のための応援歌。

歌いやまない応援歌。

こんな時間はおそらく初めてのことだ。
これまで300試合以上出場した彼自身にも、この苦難に満ちたホームチームの観客にも。
このような瞬間は初めてのことだ。


送り出すこと。

一人の選手を温かく見送ること。

「これまで、ありがとう!」 
それ以外にはうまい言葉が見つからない。

歌いやまない応援歌


何度も何度も、君には多くのエネルギーを貰ったよ。
君が言うように確かに君は代表選手ではなかったけど、でもその君のプレーや熱い気持ちは百戦錬磨の代表選手に勝るとも劣らないもので。

ほとばしるような気魄。
優しい気持ちとあふれるような仲間たちへの愛。

他でも彼が彼らしく、溌剌とプレーできる場所があればいいな、と思っていた。
しかし悩みに悩んで引退の道を選択。

こともあろうに。

こともあろうに。

こともあろうに、こんなぐだぐだの、サポーター達からの敬愛さえ失ってるすれっからしのクラブに残ることを選んでくれた。

サポーターと 選手たちは 見えない糸で つながっている

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(つづく)