「2009年宣言」に向けてその1.

■ビジョン
クラブにはビジョンがない。
直接確かめたが、それはフロント幹部も自覚していることだ。
数年毎に入れ替わる出向幹部と、年次毎に結果責任を取らされるチーム統括が、どんなに束になって取りかかっても、将来あるべき姿であるビジョンを、彼らの手で自ら作れるものでもない。
それまで、サッカーそのものを見たこともない。アビスパというチームに愛着もないし。ましてやエンブレムの”誇り”とか言われてもピンともこない。サポーターの心情もファン心理さえ思いも及ばぬ世界。
そういう方々がチームを統括し、運営をし、財務を進め、経営に携わっている。それがアビスパ福岡の現実である。
良いとか、悪いとかの問題を超えて、まずはそこから認識の出発をしなければならない。
アビスパは、株式会社としての営業方針や経営方針、チームの年度スローガンはあるがそれ以上はない。そして、経営方針はどんなに長期的であってもビジョン足り得ない。
極論になるかも知れませんが、それをサポートするはずの後援会にも「アビスパをどうしたいのか」「アビスパにどうあって欲しいのか」がなかった。社会的には立派な方々が集う後援会にも取り組むべきビジョンも、これまでになかった。
熱心なサポーターが、フロントにビジョンを求める気持ちもわからないわけではないが。
わたしたちの”現実”は理解する必要があると思う。

友人が調べてくれたのですが。日本中にある他のJチームも、そのほとんどがチームのビジョンはあっても、という状況でした。クラブのビジョンとチームのビジョンは違う。
もちろん、市民を巻き込み地域の関係する人々で作った気高いビジョンなど皆無でした。