解説氏「一対一の勝負で明らかに上回る相手に対し、これでは上手く守れる訳がない」

アテネ五輪でのイタリア戦を同国のTV(RAI)観戦した現地神尾さんのBLOG「イタリアのTV中継」から
*神尾さんについては、15日付け「ヤナギ練習試合で乱闘」にて紹介すみ

阿部の見事なFKのあと。
実況「どう御覧になりますか?ピルロ級、と言っても良いのでは」
解説「…まあ、凄く良かったですね」

鋭いダッシュや強引なドリブルを武器に、イタリアの守備陣を脅かす大久保については、
実況「中盤に下がって叩き、スピードを活かして前に出ることを好む注目の選手です」
解説「パラグアイ戦では、前線の高松がむしろ中盤に下がってボールを受けることが多かったですね。今回はそれを逆にしたことで、いい流れが生まれています」

松井が森崎と交代した場面で、
解説「この選手…、パラグアイ戦であの那須の前にいた左サイドの選手ですね。つまり下がり目の中盤の選手ですよね? よく分かりませんね。より重要な存在であるはずの選手を外して彼とは…。もうそういう状況じゃないだろうに。こういう戦術上の不備があるから4ー3なんてスコアにもなるんですよ。

締めくくりに神尾さん、
『5月後半から6月に掛けて、日本で何度か五輪代表の試合を見ました。
その度に、選手セレクションの意味合い、一人一人がバラバラなプレイ。連携等を意識させる様子はなし。「こんなとっかえひっかえなことしててチーム作りに間に合うのかな…」と思ったら案の定駄目だった。本来だったら、この時期には戦力の見極めはすぱっと付けてなければならなかったのです。オーバーエイジを加入させるのであれば、なおさら..。』

『この年代、「谷間の世代」と呼ばれているのですが、選手一人一人のポテンシャルは決して「谷間」と形容されるべきものではありませんでした。大久保、阿部、松井、今野、田中達也…。那須にしてみても今日は非常に良かった。それだけに、彼等が「谷間扱いされることなく」きちっとした戦術眼のもと練習を受け、チームが構築されていたならと大変残念に思えて仕方がありません。』