さて、この週末に

スクールウォーズHERO」(松竹系)を見た。
直接に、山口良治先生(伏見工ラグビー部総監督)のお話しを聞いたばかりだったので、映像の場面場面が、こころの隙間に染み込み、中々冷静に見れなかった。もちろん、終始タオルを濡らしたのは事実である。

作品としては稚拙なところもあったが、この時代が忘れようとしている「物事に正面から、真剣に取り組む」という真面目さが青臭く、私にとってはとてもいい映画だった。
関本監督は、伏見工のOBだ。<日本ラグビーフットボール協会推薦>

子を持つたくさんの親たちが見る機会が来ることを、私は望んでいる。

映画では、照英はもちろん、中川家兄が好演していた。


*写真は映画での”ヤサカの信吾”

実在のモデルは、山本清吾(シンゴ)氏:小学校時代から大変な「問題児」で、中学では番長で鳴らし、地元の暴力団やチンピラの間にも知れ渡り顔がきいていた。伏見工には、「弥栄(ヤサカ)の清吾」は、できれば入学して欲しくない人物であった。
伏見工にはこういう問題児が数多くいたらしい。彼らの私生活は乱れ、学校にも誇りなく大変な状況であったと聞く。

本人によれば、生徒たちを囲む環境や状況については「今の時代もたいして変わってないですよ」とは言っていたが。
弥栄の清吾には入学式の時点で声をかけ、無理やりラグビー部に入部させ、山口先生は奥さんともども面倒を見ながら体当たりで指導してきたらしい。

そのかいあって伏見工では初めての「高校日本代表」にも選ばれる程になった。
子供の頃から手に負えない程の人物であった山本氏は、後に山口先生と同じ日本体育大学卒業後、現在は奈良工業高校で教鞭をとっておられる。氏の結婚式では、山口先生ご夫妻が媒酌人を務めたらしい。披露宴のあいだ中「弥栄の清吾」の当時が脳裏をよぎり、先生は泣きっぱなしだったと。

先生よりお聞きした。